ペーパーメディアは、ラジオやテレビの普及、ファクシミリの実用化、パソコン通信での情報伝達。近年では、スマートフォンでの情報発信など、いつでも「大きな変革期」を迎えておりました。
そして今、印刷業界は新たな大きな変革期を迎えております。
デジタルメディアの台頭によるペーパーレス化の加速。地球環境保護観点からの印刷物削減。コロナ時代に定着した接触ツール回避による印刷物中止。印刷を取り巻く環境は、厳しさを増しています。そして、円安による原材料や燃料費の高騰、大手企業の大幅な賃上げや大卒初任給上昇などによる人手確保の問題。数えればきりがありません。
印刷という商売は、長い歴史があります。百万道陀羅尼もグーテンベルグの42行聖書も、江戸時代のかわら版屋も「人から人へと伝える」事業に携わってきました。現在の私たちの印刷の仕事も、その本質は変わっておりません。
マスを対象としたカタログ、チラシや書籍を通じての「伝える」仕事も、SNS、電子メールなどに置き換わり、個人がパソコンを使用しデザインを作成、そのまま印刷通販を利用すれば、安価な印刷物が入手できる時代です。だからこそ、プロとしての「伝える」の本質が問われています。1社では対応しきれない問題を、組合という組織を通じて解決策を見出していきたいと思います。
静岡県印刷工業組合の会員各社の得意とする技術やノウハウをできるだけ共有し、各社顧客に最善のソリューションを提供してまいります。 |