色の見え方が違う方は、日本人の男性で約20人に1人、女性では約500人に1人と言われています。その数は日本国内では約320万人にものぼります。
 また、色覚は年齢と共にその機能が低下し、高齢者に多い白内障や緑内障などでも色覚は変化します。
 超高齢化社会を迎えた日本では、ますます色覚に対する配慮が必要となってきます。

 人間の色に対する感じ方は一様ではありません。
 色の見え方にも個人差があり、必ずしも同じようには見えていません。しかし多数の人と色の見え方が異なっている場合でも、日常生活ではほとんど支障のない場合が多いので、そうした方達のことがつい見過ごされてしまっています。
 そのような中、今、私達には正しい理解と配慮が求められています。

 静岡県印刷工業組合と青年部会では、カラーユニバーサルデザインの研究と、その普及啓発活動を行うことで、だれもが違和感なく、見やすい印刷物を作る事を目指して行きたいと考えています。

色の見え方が違う方の視点で見た、色のシミュレーション例
 
 識別しにくい色が使われやすい教材、玩具、文房具などには、色だけでなく色名を入れるなどの配慮が必要です。

色名を入れていないと識別 が難しい色があります。算数セットなどに多く使われる赤や緑も識別 しやすい色分けに変え、さらに色以外の情報を加えることが必要です。

こうした事を印刷物等のデザインに反映させるには
 1.識別 しやすい色の組み合わせをする。
 2.色の分類だけでなく色名や文字、記号を併記する。
 3.線の太さや点線などにより判読を容易にする。
 4.色が接する場合、色の明度差をつける。
 5.グラフなどの表示には引き出し線を用いる。
 6.種別 で形を変える
 7.白や黒などのセパレーションカラーを利用する。
こうした工夫と技術の組み合わせにより、印刷物を見やすく、分かりやすくすることが可能です。

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